2014年3月12日水曜日

2013年の文化活動まとめ(その5)


11月

☆映画☆
「陽だまりの彼女」 三木孝浩監督
「アメリカ、家族のいる風景」 ヴィム・ヴェンダース監督
「悪の法則」 リドリー・スコット監督
「ゆるせない、逢いたい」 金井純一監督
「冒険者たち」 ロベール・アンリコ監督
「ことの次第」 「さすらい」 ヴィム・ヴェンダース監督


12月

☆映画☆
「テルマ&ルイーズ」 リドリー・スコット監督
「カノジョは嘘を愛しすぎてる」 小泉徳宏監督
「俺たちに明日はない」 アーサー・ペン監督
「少年と自転車」 ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ監督

2013年の文化活動まとめ(その4)


9月

☆映画☆
「ヒミズ」 園子温監督
「エターナル・サンシャイン」 ミッシェル・ゴンドリー監督
「つむじ風食堂の夜」 篠原哲雄監督
「リオ・ブラボー」 ハワード・ホークス監督
「松ケ根乱射事件」 山下敦弘監督
「夏の終り」 熊切和嘉監督
「悲しみよこんにちは」 オットー・プレミンジャー監督
「シェルブールの雨傘」 ジャック・ドゥミ監督
「太陽がいっぱい」 ルネ・クレマン監督


10月

☆映画☆
「そして父になる」 是枝裕和監督
「愛のむきだし」 園子温監督
「パンズ・ラビンス」 ギレルモ・デル・トロ監督
「ボーイ・ミーツ・ガール」 レオス・カラックス監督
「ホーリー・モーターズ」 レオス・カラックス監督
「謝罪の王様」 水田伸生監督
「穴」 ジャック・ベッケル監督


2013年の文化活動まとめ(その3)

5月

☆映画☆
「死に花」 犬童一心監督
「藁の楯」 三池崇史監督


6月

☆映画☆
「緑の光線」 エリック・ロメール監督
「百年の時計」 金子修介監督
「リアル」 黒沢清監督
「時をかける少女」 大林宣彦監督
「大人は判ってくれない」 フランソワ・トリュフォー監督
「監禁探偵」 及川拓郎監督
「華麗なるギャッビー」 バス・ラーマン監督


7月

☆映画☆
「奇跡のリンゴ」 中村義洋監督
「七人の侍」 黒澤明監督
「ブンミおじさんの森」 アピチャートポン・ウィーラセータクン監督
「ブラックスワン」 ダーレン・アロノフスキー監督
「デスノート」 金子修介監督


8月

☆映画☆
「鬼畜」 野村芳太郎監督
「風立ちぬ」 宮崎駿監督
「の・ようなもの」 森田芳光監督
「羅生門」 黒澤明監督
「江ノ島プリズム」 吉田康弘監督
「時をかける少女2010」 谷口正晃監督
「台風クラブ」 相米慎二監督
「パシフィック・リム」 ギレルモ・デル・トロ監督
「グーグーだって猫である」 犬童一心監督


☆シナリオ☆
「ふぞろいの林檎たち」 山田太一脚本

 









2014年2月27日木曜日

2013年の文化活動まとめ(その2)

3月

☆映画☆
「横道世之介」 沖田修一監督
「奥さまは魔女」 ノーラ・エフロン監督
「ベティ・サイズモア」 ニール・ラビュート監督
「RISE UP」 中島良監督
「めまい」 アルフレッド・ヒッチコック監督

☆ドラマ☆
「それでも、生きてゆく」 坂元裕二脚本


4月

☆映画☆
「SOMEWHERE」 ソフィア・コッポラ監督
「ゲームの規則」 ジャン・ルノワール監督
「クロエ」 利重剛監督
「神童」「コドモのコドモ」「帰郷」 萩生田宏治監督
「サマー・ナイト」 ウディ・アレン監督
「まぼろし」 フランソワ・オゾン監督


☆舞台☆
「今ひとたびの修羅」 シス・カンパニー いのうえひでのり演出


2014年2月21日金曜日

2013年の文化活動まとめ(その1)


☆映画☆
1月
「レ・ミゼラブル」 トム・フーパー監督
「トスカーナの贋作」 アッバス・キアロスタミ監督 
「求愛」 金井純一監督
「麗しのサブリナ」 ビリー・ワイルダー監督
「ミート・ザ・ペアレンツ」 ジェイ・ローチ監督
「お引越し」 相米慎二監督
「アルゴ」 ベン・アフレック監督


2月
「サウンド・オブ・ミュージック」 ロバート・ワイズ監督
「異人たちとの夏」 大林宣彦監督
「ダイ・ハード  ラスト・デイ」 ジョン・ムーア監督 
「M★A★S★H マッシュ」 ロバート・アルトマン監督
「マンハッタン」 ウディ・アレン監督
「マグノリア」 ポール・トーマス・アンダーソン監督
「草原の椅子」 成島出監督

2012年3月15日木曜日

永遠と一日

テオ・アンゲロプロス監督作品、「永遠と一日」を観てきた。
北ギリシャの港町を舞台に、作家で詩人のアレクサンドロスの最期の一日とアルバニア難民の少年との交流を現在、過去、未来、そして現実と夢とで描いた作品。
青い海と夏の日に胸がしめつけられる感覚がたまらない。きれいな海の映像が挿入されるので悲しい感じはしないのだけれど、死期の近い母との会話や難民の少年との出会いと別れ、そして思い出の中で死に別れした妻と気持ちを通わせたいという思い、何よりも病におかされた自分自身がこの世と別れていくということ。これらの別れが郷愁ただよう世界として描かれていて心に残った。

(ストーリー)
アレクサンドロスは不治の病を得て、入院を明日に控え、人生最後の一日を迎える。母の呼ぶ声を耳に親友と島へと泳いだ少年の日の思い出の夢から目覚める。
彼は、妻アンナが遺した手紙を託すため、娘の元を訪ね、「9月20日は私の日・・・」と始まる一通の手紙からある夏の日、生まれたばかりの娘を囲んでの海辺の家での思い出をよみがえらせた。
町に出た彼はアルバニア難民の少年と出会い、国境まで少年を送り帰そうとするが、彼は離れようとしない。河辺で少年に前世紀の詩人ソロモスの話をするアレクサンドロス。幻想のなかでかの人ソロモスに出会うふたり。痛みをこらえながらアレクサンドロスは少年と旅を続けるうち、さらに過去の記憶が甦る。
仲間と旅立つという少年とバスに揺られていると、さまざまな人々が夢かうつつか乗り込んできて幻想的に描かれる。
結局、少年は大きな船で去っていき、思い出のこもった海辺の家は解体されることになる。病院行きをやめたアレクサンドロスの耳には、亡き妻の声が響く。(完)

2012年2月23日木曜日

「ものすごくてうるさくて、ありえないほど近い」

監督/スティーヴン・ダルドリー  原作/ジョナサン・サフラン・フォア
出演/トムハンクス サンドラ・ブロック トーマス・ホーン


9.11で父親を亡くした子供が、父の遺した鍵をもとに、
父からのメッセージを探す心の旅を描いた作品。

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  こうゆうテーマの作品は今、日本でみるタイミングなのだろうか、とも考える。
 東日本大震災からまだ1年という今、あまりにも現実が大きくてきれいごとに写りかねない。
 しかし、アメリカ同時多発テロという悲惨な出来事で最愛の父を亡くした少年と一緒になって苦しみを乗り越えていく体験ができるこの映画は貴重だと思う。

大切な人と突然会えなくなってしまうことは人にどれだけ、心的衝撃を与えるかを、成長過程にある子供の不安定さを目の当たりにすることにより感じることができる。

物語の途中で、少年の旅に同行する口がきけなくなってしまったおじいさんとの交流は感動できる。恐怖心が強く、電車やブランコに乗れない少年をなんとかしたいという表情がよかった。
おじいさんも過去に爆発事故により大切な人を失っている。それによって言葉を発することが出来なくなった、という少年と同じ、過去に痛みを抱えているということが二人の距離をぐっと近づける。
少年はおじいさんの肩をすくめる癖を見て、父親の父だと直感し、そこに自分を成長させてくれるであろう父性を求める。なんとも切ないがこころあたたまる情景。


 うるさいことを云うばかりでなく、ありえないほど近くにいてあげる。
 母親の言葉ではなく、少年の気持ちを分かろうとする行動。

大切な人を失うという経験はどんな形であれ、生きている限り誰もが経験することで、それを乗り越えるには、自分たちだけではないということを知り、思いや痛みを共感できることが大切だと教えてくれる。